物流システム・コンサルタント
EIQ研究会 会長
鈴 木 震
物流システム設計において基礎となる要素、E(Entry:オーダー)、I(Item:アイテム)、Q(Quantity:数量)について解説しています。
EIQの3つの要素を組み合わせて分析する「EIQ法」の全体像と、分析から得られる情報の流れを示しています。
EIQ分析を行う上での基本的な思考プロセスや、どのようなステップで計画を進めるべきかを示しています。
1 使命を考える
システムの目的(使命)を明確にすることが、計画の第一歩であることを強調しています。
2 物流特性を読む。
対象となる物流の特性(変動性、バラツキなど)をデータから読み解くことの重要性を示しています。
3 EIQがキー・ファクター
E、I、Qという3つの要素が、物流システムの設計において最も重要なキーファクターであることを説明しています。
形状・寸法・重量
EIQの基本要素に加え、商品の物理的な特性(形状、寸法、重量)も設計には不可欠であることを示しています。
4 マミクロ
全体的な視点(マクロ)と詳細な視点(ミクロ)の中間的な視点「マミクロ」の概念です。
ミクロ
個別のオーダーやアイテムごとの詳細な動きを分析する「ミクロ」の視点について解説しています。
マクロ
センター全体の総量や長期的な傾向を把握する「マクロ」の視点について解説しています。
マクロとミクロ、それぞれの視点を行き来しながら分析を進めることの重要性を図解しています。
5 よい加減法
厳密な数値計算にこだわりすぎず、「よい加減」で全体像を捉えることの実務的な有効性を説いています。
6 繰り返し法
一度の分析で結論を出さず、条件を変えて繰り返しシミュレーションを行うことの重要性を示しています。
7 フレキシブルに考える
固定観念にとらわれず、状況の変化に応じて柔軟(フレキシブル)にシステムを考えることの重要性です。
EIQ分析を用いて、どのように具体的な物流システム(保管やピッキングの方式)を導き出すかのプロセスです。
オーダー(E)とアイテム(I)、そして数量(Q)の関係をマトリクス状に表した「EIQ表(種まき表)」の基本構造です。
EQ(オーダーごとの数量)、EN(オーダーごとの行数)、IQ(アイテムごとの数量)、IK(アイテムがあらわれるオーダー数)という4つの分析指標について解説しています。
E、I、Qの関係を3次元のグラフで視覚化し、データの偏りや傾向を直感的に把握するための表現方法です。
ABC分析(パレート図)、度数分布、クロス集計など、目的に応じて使い分けるべき様々なデータ分析手法の紹介です。
データを単に「見る」だけでなく、そこから背景にある事実を「読み」、どうすべきかを「考える」姿勢が重要であるという教訓です。
どのように読むか
グラフや表に表れた数値の偏りや空白が、実際の物流現場でどのような事象(特売、欠品、配送ルートの偏りなど)を意味しているのかを読み解く例です。
同じ「100ケースの出荷」であっても、1カ所に100ケース送る場合と、100カ所に1ケースずつ送る場合では、必要なシステムや作業量が全く異なるという、EIQ分析の核心となる考え方です。
物量を多い順に並べ、累積構成比でA・B・Cの3つのグループに分類する手法(パレート分析)の基本です。
ABC分析のグラフ(パレート図)の具体的な作成例と、そこから読み取れる「少数のアイテムが全体の大部分の物量を占める」という傾向の確認です。
オーダーの大きさやアイテムの出現回数が、どのゾーンに集中しているかを分析し、標準的な作業単位や梱包サイズを決定するための手法です。
度数分析例
IK度数表例
実際の度数分布のグラフ(ヒストグラム)と、IK(アイテムがあらわれるオーダー数)の度数表の具体例です。
出荷形態をPallet(パレット)、Case(ケース)、Broken(バラ)の3つに分類し、それぞれの割合から最適な保管・ピッキング方式を導き出す手法です。
EQ-PCB分析例
IQ-PCB分析
PCB分析例
IQ-PCB
EQ-PCB
オーダーごと(EQ)やアイテムごと(IQ)に、P・C・Bのどの形態での出荷が多いかをクロス集計した分析例です。
1つのオーダー(出荷先)に対して、どれくらいのボリューム(行数や数量)があるかを分析し、梱包資材のサイズや搬送機器の選定に活用します。
「多品種少量」や「少品種多量」など、オーダーの傾向(パターン)を分類し、それぞれのパターンに適した処理ラインを設計するための考え方です。
オーダー・パターン例
実際の出荷データから分類された、典型的なオーダーパターンの具体例です。
EQ、EN、IQ、IKなどの複数の指標を一つのレーダーチャートにまとめ、センターの全体的な特性を視覚的に表現する手法です。
業種や取り扱い商材(食品、アパレル、部品など)による、レーダーチャートの形状の違い(特性の違い)を比較した例です。
EIQ分析の結果から、その配送センター(DC)がどの程度の規模感・処理能力(面積やスループット)を持たなければならないかを示すスケールです。
EIQの各数値の大きさによって、手作業で対応可能なレベルか、高度な機械化が必要なレベルかを判断するための目安(スケール)です。
E、I、Qの基本要素に、N(オーダー行数)やK(アイテム出現回数)といった指標も加えた、より詳細で複合的なグラフ表現の手法です。
EIQNKグラフ例
EIQNKグラフを実際に描画した際の例です。多次元のデータを一枚のグラフで把握することができます。
様々な角度からデータをグラフ化し、多角的に物流特性を分析することの重要性を示しています。
「分析のための分析」に終わらせず、最終的には現場の効率化、機器の最適配置、レイアウトの改善といった「実務」に直結させることがEIQ分析の真の目的であると結論づけています。